2017.10.12

セルフメディケーション税制でお得に節税!特徴・注意点を解説

セルフメディケーション税制

年末も近づき、個人事業主や自営業の方にとって一大イベントの「確定申告」も迫ってきましたね。
住民税や所得税などを少しでも節税したいなら、ふるさと納税がおすすめですが、他にも、節税効果の高い制度があるのをご存じでしょうか。
薬局で購入する医薬品が対象となる「セルフメディケーション税制」なら、条件を満たせばさらに節税も見込めます。 そこで今回は、セルフメディケーション税制の特徴や注意点を詳しく解説します。

セルフメディケーション税制とは?

セルフメディケーション税制とは セルフメディケーション税制とは、薬局で対象の市販薬を一定額以上購入すると、所得控除が受けられる制度のこと。
病院に行くまでもないかな…と市販薬を購入して自分で体調を管理(=セルフメディケーション)することで、生活の質の改善・国の医療費負担を軽減させる目的があります。病院に行く暇がなく市販薬で済ませることが多いという方には嬉しい制度ですよね。
自営業の方はもちろん、会社員の方も確定申告をすることで税控除が受けられるので、確定申告の際には忘れずに申請しましょう。

セルフメディケーション税制で対象となる市販薬は?

セルフメディケーション税制対象の市販薬 セルフメディケーション税制で対象となる医薬品は「スイッチOTC医薬品」と呼ばれ、特定成分を含んだ医薬品のみが対象となります。
全ての医薬品が対象となるわけではありませんが、2017年8月18日現在、風邪薬・頭痛薬・目薬などの1636品目がスイッチOTC医薬品に指定されているため、具合が悪くなった時に購入するであろう多くの市販薬が含まれています。

セルフメディケーション税制対象のスイッチOTC医薬品一覧はこちら→

購入する対象製品かどうかわからない…という方もいるかもしれませんが、薬局では、スイッチOTC医薬品の多くに「セルフメディケーション税制対象」などのPOPが提示されているため、比較的容易に判断が可能。もし、対象かどうか心配な方は、薬局員に聞いてみると良いでしょう。

セルフメディケーション税制の対象となる人は?

セルフメディケーション税制の対象者 セルフメディケーション税制は、前述のように、自営業であっても会社員であっても対象となりますが、所得税や住民税を納めている・かつ以下のいずれかを行っている場合にのみ控除申請が可能となります。

★保険者(健康保険組合・市町村国保等)が実施する健康診査(人間ドック・各種健診など)
★市町村が健康増進事業として行う健康診査(骨粗鬆症検診・生活保護受給者等を対象とする健康診査など)
★特定健康診査(いわゆるメタボ健診)
★予防接種(インフルエンザなど)
★勤務先での定期健康診断(事業主健診)
★市町村が実施するがん検診

いずれかを受けていれば良いため、一般的な会社員の方であれば条件を満たしますし、自営業の方であっても、市のがん検診やインフルエンザの予防接種を受けていれば対象となるでしょう。

セルフメディケーション税制で控除対象となる金額は?

セルフメディケーション税制の控除対象金額 セルフメディケーション税制では、薬局での医薬品の購入が年間12,000円を超えた分から上限88,000円までが控除対象となります。
生計を共にしている家族の分も合算が可能なので、市販薬を買う機会が多い方であればお得に節税ができるでしょう。

セルフメディケーション税制ではどのくらい節税できる?

セルフメディケーション税制で節税できる額 では、実際にセルフメディケーション税制でどのくらいの節税が可能なのでしょうか?
セルフメディケーション税制では、前述の控除対象額に所得に応じた税率を乗算して控除額が計算されます。

例えば、年収400万円の方が5万円の市販薬を購入した場合は、
①所得税…(50,000-12,000円)×20%=7,600円
②個人住民税率…(50,000-12,000円)×10%=3,800円
となり、①+②計11,400円が控除されます。

年収700万円の方が5万円の市販薬を購入した場合だと、
①所得税…(50,000-12,000円)×20%=8,740円
②個人住民税率…(50,000-12,000円)×10%=3,800円
となり、①+②計12,540円が控除されます。

目安額が知りたい方は、以下のサイトでも試算が可能なので、見積もってみると良いでしょう。 日本一般用医薬品連合会 セルフメディケーション税制サイト→

セルフメディケーション税制で控除を受けるには?

セルフメディケーション税制で控除を受ける方法 セルフメディケーション税制で所得控除を受けたい場合には、確定申告の際に以下の書類が必要です。

★OTC医薬品購入をした際のレシート
★セルフメディケーション税制の対象となる検診を受けた証明書

対象となる検診については、氏名・受診した年・事業を行った保険者もしくは市町村の名称や医師の氏名が明記されていないと証明書として認められないので注意しましょう。

従来の医療費控除との併用は可能?

従来の医療費控除との併用 確定申告で所得控除が受けられる医療系の制度に「医療費控除」がありますよね。年間の医療費が高額になった際に、一定額を除く金額が所得控除されるため、病院で保険適用の手術や治療を受けた際には心強い制度です。

この「医療費控除」と「セルフメディケーション税制」が併用可能であれば、節税効果がさらに高まるのですが、残念ながら併用はできません。 どちらかを選択して申請することになるので注意しましょう。

まとめ

セルフメディケーション税制は、2017年から始まったばかりの新しい制度です。病院にかかることなく自分で体調を管理すれば、国の医療費負担の軽減だけでなく、所得控除も受けられます。
ちょっとした体調不良なら病院にかからないという方には嬉しい制度ですよね。しかしセルフメディケーション税制の対象には条件があり、確定申告の際に必要な書類もあるため、忘れずに確認・用意が大切です。
少々手間もかかりますが、対象となれば利用価値は大いにあるため、上手にセルフメディケーション税制を使って体調管理をしてみてはいかがでしょうか。

  • セルフメディケーション税制で市販薬が所得控除の対象に
  • セルフメディケーション税制を受けるには健康診断を受けている必要あり
  • 確定申告に必要な書類を忘れずに取得・保管しよう
  • 従来の医療費控除との併用はできないので注意しよう

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